
前回は、Amazonのフルフィルメントサービス(FBA)についてご紹介しました。やはりECサイトを運営する上で物流管理は大きな負担ですよね。
さて、日本におけるEC市場の大きなシェアを誇るのがご存じ、楽天市場です。
今回は楽天が提供する「楽天スーパーロジスティクス(RSL)」について、仕組みやメリット、具体的な料金、そしてFBAとの違いについて解説します。
既に楽天市場に出店されている方だけでなく、楽天市場に出店を検討中の方もぜひチェックしてみてください!
- 1. 楽天スーパーロジスティクスとは
- 2. 楽天スーパーロジスティクスの流れ
- 2.1. 申込の流れ
- 2.2. 実際の運用の流れ
- 3. 楽天スーパーロジスティクスのメリット
- 3.1. 店舗の物流業務軽減
- 3.2. あす楽による翌日配達
- 3.3. 365日出荷対応
- 3.4. オプション要件の細かい対応
- 3.5. 店舗への専任担当者制度
- 3.6. 楽天市場での広告枠の獲得
- 3.7. 在庫レポートの毎日配信
- 3.8. リーズナブルな料金
- 4. 楽天スーパーロジスティクスのデメリット
- 4.1. 取り扱いができない商品がある
- 4.2. 受注管理システムの導入が必要
- 4.3. 稼働開始までの期間が長い
- 4.4. 管理上の注意
- 5. 楽天スーパーロジスティクスの料金
- 5.1. 出荷作業費と配送費
- 5.2. 保管料金
- 6. 楽天スーパーロジスティクス(RSL)とAmazon FBAの違い
- 6.1. 料金体系の違い
- 6.2. 納品に関しての違い
- 7. 仕様についての違い
- 7.1. 配送スピード
- 7.2. 在庫有無での販売可否
- 7.3. 顧客対応
- 7.4. 倉庫返送
- 7.5. それぞれのサービスでの互換性
- 8. まとめ
楽天スーパーロジスティクスとは
楽天スーパーロジスティクス(RSL)とは、楽天市場出店者向けの物流アウトソーシングサービスです。
商品の入荷、保管、出荷、配送までの物流業務を全て楽天が代行してくれます。
週明けやセール時などに注文が集中しても、出荷作業に追われる心配がありません。
物流業務の削減が可能で店舗は売上アップにもつながります。

楽天スーパーロジスティクスの流れ
楽天スーパーロジスティクスの申し込みの流れと実際の運用の流れについて解説していきます。
申込の流れ

楽天スーパーロジスティクス利用開始には、まずお問合せをする必要があります。
(楽天市場出店者でない場合は、楽天市場への出店も必要です。)
下記のページより、申し込みが可能です。
https://logistics.rakuten.co.jp/
問い合わせ後はヒアリングと見積もりのやり取りをし、契約に移ります。
申し込みから稼働まで1.5ヶ月ほどかかります。
実際の運用の流れ

契約後は専任の物流コンサルタントがサポートしてくれるので安心!
丁寧なヒヤリング〜各種設定など含め、倉庫保管スペースの確保や、受入れ準備をサポートして頂けます。・・・かなり手厚いサポートですね!
続いては、メリット・デメリットと仕組みや料金体系などを解説していきます!
楽天スーパーロジスティクスのメリット
店舗の物流業務軽減

これはアウトソーシングする上で当然のメリットですが、楽天が入荷〜配送まで全ての作業を行ってくれるので、店舗の物流業務の負担を減らし販売促進や商品企画といったコア業務に集中が出来ます。
あす楽による翌日配達

当日15時までの依頼で翌日配送が可能である「あす楽」が利用できます。
関東・関西に拠点を構えることで、全国の90%をあす楽対象エリアとしてカバーしているので、購入者が緊急を要するような直前需要に対しても対応が可能です。
また、購入者からの良い評価にも繋がるので非常に大きなメリットだと思います。
365日出荷対応

365日、土日祝日も関係なく上記「あす楽」に対応できることはユーザーへのリーチに大きな役割と果たす非常に大きな強みとなります。
オプション要件の細かい対応

商品のギフトラッピングやチラシ・販促物の封入などの対応も可能です。
また、海外から入荷する際のコンテナ入荷も可能で、大量入荷に対する受け入れ体制も整っています。
不着返品も楽天の倉庫で荷受け可能で荷受け時に検品し、良品の商品に関しては在庫計上されます。
対顧客面だけでなく、物流面でのオプションに対しての細かい対応もメリットの1つです。
店舗への専任担当者制度

楽天スーパーロジスティクスには300以上のショップ立ち上げ経験があり、EC特有のポイントを熟知した担当が専任としてついてくれるので、プロの目線から物流改善や売上向上のサポートを行ってくれます!非常に心強い!
楽天市場での広告枠の獲得

楽天スーパーロジスティクス利用者は、楽天内での特別広告枠を獲得できるので、新規集客や商品訴求機会を拡大することが出来ます。これはまさに楽天市場ならではのメリットですね!
在庫レポートの毎日配信

在庫レポートを見ることで売れ筋商品や死に筋商品が明確にわかり、在庫を現金に変える施策立案が可能です。
リーズナブルな料金

なんと、配送費は全国一律100サイズまで380円!最近の配送費の上昇に頭を悩めせている販売者も多い中、これは嬉しいサービスです。※詳しい料金体系はこの後ご紹介します!
楽天スーパーロジスティクスのデメリット
取り扱いができない商品がある

楽天スーパーロジスティクスでは、
・危険物・毒物・劇物
・医薬品
・生体(生もの)
・販売価格が30万円を超える高額商品
・組み立て設置の必要な商品
・利用運用規約及び、配送業者の約款上取り扱えない商品
の6項目の商品が取り扱いが不可となっています。
受注管理システムの導入が必要
楽天スーパーロジスティクスでは倉庫との連携のために受注管理システムの導入が必要で、BOSS、ネクストエンジン、クロスモール等が使用できます。
アマゾンのFBAマルチチャネルは使えないので、ご注意ください。
上記の中でも楽天市場×楽天スーパーロジスティクスに絞るのであれば、BOSSが費用が0円なのでおすすめです。
アマゾンやYahoo、自社サイトなどと連携する場合は、他の受注ソフトを検討するのがオススメです。
稼働開始までの期間が長い
稼働開始まで最低でも申込から1.5ヶ月ほどかかります。この期間を踏まえた計画作成が必要になります。
管理上の注意
楽天スーパーロジスティクスの倉庫では空調設備がないので、最大35℃から最低0℃の環境での保管となるため、極端に熱や冷えに弱い商品は楽天スーパーロジスティクスには向かないと思われます。
また、配送可能なサイズが3辺の合計が160cmまでとなっているので、自社商品のサイズの確認をしっかり行う必要があります。
楽天スーパーロジスティクスの料金

楽天スーパーロジスティクスの料金形態は3つで構成されています。
在庫保管料、出荷作業費、配送費が主にかかる費用です。
※値段は変動する可能性があるので、実際にどれくらいかかるのか知りたい場合は楽天へ直接のお問い合わせを推奨いたします。
出荷作業費と配送費
楽天スーパーロジスティクスの出荷作業費と配送費はサイズによって異なり以下の通りです。
・メール便サイズ(厚さ 外寸3cm)‥253円
・60サイズ‥380円
・80サイズ‥380円
・100サイズ‥380円
・120サイズ‥660円
・140サイズ‥1,155円
・160サイズ‥1,155円
出荷作業費や配送費用は他社の出荷代行業者と比べても、比較的安めの設定となっています。
https://logistics.rakuten.co.jp/rsl/overview/#charge_system
保管料金
保管手数料はサイズと保管日数から算出されます。
◆算出の計算式
7.5(円/月/PCS)×商品体積(cm3)÷ 1000 × 保管日数(日/月)÷ 当月の日数(日/月)
目安ですが、1月でサイズ毎で見ると、
・ポスト投函サイズ‥16.4円
・60サイズ‥66円
・80サイズ‥148.5円
・100サイズ‥297円
上記の価格です。
ポスト投函サイズは1個あたりの費用は高くはありませんが、宅配便サイズになると高めの保管料が発生するので数量と大きさを確認しておくことが大事です。
また納期通りの納品ができない場合や納品数のズレなどある場合には、罰則もありますので注意が必要です。
楽天スーパーロジスティクス(RSL)とAmazon FBAの違い
料金体系の違い
<RSLとFBAの料金体系の比較表> は価格の安い方
| RSL | FBA(標準/大型) | |
| メール便サイズ | 253円 | 288円 |
| 60サイズ | 380円 | 434円/589円 |
| 80サイズ | 380円 | 514円/712円 |
| 100サイズ | 380円 | 603円/815円 |
| 120サイズ | 660円 | 975円 |
| 140サイズ | 1,155円 | 1,020円 |
| 160サイズ | 1,155円 | 1,100円 |
| 180サイズ | - | 1,532円 |
上記を見て分かるのは、サイズが大きな商品はFBAが安価ですが、小さい商品の場合は楽天のほうが費用を抑えて利用できることがわかります。
FBAには200サイズ以上の超大型商品も取り扱っていますが、RSLでは160サイズの取り扱いまでしかありません。
また注意したいのが、FBAは「複数注文同梱不可」であり、RSLは「複数注文同梱可」であることです。
取扱商品と照らし合わせての導入の検討をお勧めします!
納品に関しての違い
FBAはAmazonセラー登録をすれば利用可能ですが、RSLでは納品の際に指定の受注ソフトを使用する必要があります。
商品ラベルは、セット品の場合は楽天でも必要なので注意しましょう。
RSLで要期限管理を依頼する場合は、別途オプションで追加する必要があります。
また、大型商品や危険物は楽天では取り扱いができないので、こちらにもご注意ください!
仕様についての違い
RSLとFBAは仕様にも違う点があるので、代表的な違いをまとめて解説していきます。それぞれの特徴を確認しましょう。
配送スピード
RSLとFBAでは配送スピードが異なります。
FBAは出荷までのリードタイムに明確な基準がないのに対し、RSLは、楽天で「あす楽」を設定していると、15時までの依頼で翌日配送が可能です。
購入者が緊急を要する商品を扱う場合は、「あす楽」が便利です。
在庫有無での販売可否
FBAでは倉庫に納品されていないとAmazonでの販売が出来ないのですが、RSLでは倉庫に納品されていなくても楽天市場で販売することが可能です。
RSLの場合は在庫を抱えるリスクを減らすことができるので、店舗側のメリットとなります。
顧客対応
FBAは納品が済んだ後はAmazonが発送から顧客対応(返品やクレーム対応)を全て行います。
一方RSLは顧客対応を楽天出店店舗が行わなければなりません。
Amazonと楽天ではビジネスモデルに差があり、小売販売型モデルのAmazonは顧客対応をAmazonで行うのが特徴ですが、一方の楽天はモール型モデルなので店舗が主体となり顧客対応する点が特徴です。
両者のECサイトのモデルがフルフィルメントサービスの特徴にも表れていると言えます。
倉庫返送
楽天はAmazonと違い出品者返送規定がないので、エンドユーザーへの発送料金がそのまま返送の際にも適用されます。
小さい商品であればAmazonより安く済む場合もありますが、大きい商品の場合は高額になる可能性があるので要注意です。
それぞれのサービスでの互換性
RSLは在庫をFBAに移したい時に直接移送が可能ですが、Amazonの場合は移送できません。この点では、楽天の方が互換性には優れていると言えるかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
まず、楽天スーパーロジスティクス(RSL)に関しては最近の料金改定などまだまだアップデートされている部分も多く、
利用者にとってより利用しやすい環境になっている印象があります。
また、RSLとAmazon FBAの違いに関しても解説しましたが、結論としてはどちらが優れているというよりも、
販売者の取り扱い商品や環境によってRSLが合っている販売者もいればFBAの方が良いという方もいるという感じでしょうか。
ご自分の商材・物流環境を改めて見直し、検討されてみてはいかがでしょうか?


