
近年の中国輸入ビジネスでは、OEMでオリジナル商品を製造する手法はもはや一般的と言っても過言ではないです。
今回はそのOEMの仕組みや、メリット・デメリット、具体的な手順などを解説していきます!
- 1. OEMとは?
- 2. OEMのメリット
- 2.1. ①生産コストを削減できる
- 2.2. ②コア業務に集中できる
- 2.3. ③在庫リスクが少ない
- 2.4. ④独占して販売できる
- 3. OEMのデメリット
- 3.1. ①資金が必要
- 3.2. ②自社生産による収益が得られない
- 3.3. ③受託先が競合になるリスクがある
- 3.4. その他
- 4. OEMの具体的な手順
- 4.1. ①商品の決定
- 4.2. ②製品デザインの決定
- 4.3. ③発注
- 5. OEMの注意点
- 5.1. ①信頼できる中国輸入代行会社を利用する
- 5.2. ②OEM製品の選び方
- 5.3. ③発注指示は具体的に行う
- 6. OEMにかかる費用
- 6.1. ①製造費
- 6.2. ②ブランド名作成の費用
- 6.3. ③ロゴ作成の費用
- 6.4. ④JANコード取得の費用
- 6.5. ⑤パッケージ作成の費用
- 6.6. ⑥製品へのロゴ入れの費用
- 6.7. ⑦説明書の作成にかかる費用
- 6.8. ⑧商標登録の費用
- 7. まとめ
OEMとは?

OEMとは、「Original Equipment Manufacturing」の略語。
メーカーが相手先(発注者)の依頼を受けて、製品を製造することです。日本語では「相手先ブランド製造」と呼ばれることもあります。
一般的に、商品を販売する際には、
企画 → 開発 → 設計 → 製造 → 販売 → アフターサービス
といった工程がありますが、このなかの「製造(生産)のみ」を他社に委託するシステムがOEMです。受託者側が製造した製品は、発注者(委託者)に納品され、委託者側の自社ブランド商品として販売します。
OEMは、技術や販売における提携や、企業の経営効率を上げることを目的として、多くの業界で活用されています。OEMサービスを利用することで、自社ブランドの商品をコストを抑えて生産できるのです。
OEMのメリット

他社にOEMを委託するメリットは、大きく分けて4つです。
①生産コストを削減できる
自社生産で商品を作る場合、材料費や人件費、道具や製造設備の導入費などがかかり、多額の初期費用が必要となります。OEMでは、製造元が材料をまとめて仕入れ、専用のラインで効率的に生産するため、自社で生産する場合よりも少ない初期費用で商品を仕入れられるのです。
②コア業務に集中できる
OEMでは、生産に関わる工程を他社に委託するため、その分の時間で予算を自社の販売や新商品の開発などを行うことができます。またOEMの活用で削減したコストを販売や企画に割くことも可能になります。
③在庫リスクが少ない
自社で生産する場合、商品を大量生産することでコスト削減を図るケースもあります。しかし売れるかどうか確信が持てない商品の大量生産は、リスクを伴います。
OEM委託では、小ロット生産に対応しているメーカーが多数あるため、多種類の商品を少しずつ販売することが可能です。ECサイトなどでも販売しやすく、売り上げ見込みに合わせた委託を行えば、在庫を抱えるリスクが減少します。
④独占して販売できる
中国から輸入した商品をAmazon等で販売していると、他のセラーに相乗り販売されてしまい、売上の争奪戦になることが多くあります。OEMを活用して製造した自社ブランドの商品であれば、相乗りされることがなくなります。
この点が、中国輸入を行なっている方がOEMを利用する最大のメリットです。
OEMのデメリット

OEM委託者側には、以下のようなデメリットが挙げられます。
①資金が必要
OEMを活用するためにはロット単位での発注が必要となり、また製造した商品を全て売り捌くことができなければ損失が発生します。OEM商品はオリジナル商品のため、値下げを行なっても在庫が捌けない可能性があるのです。
②自社生産による収益が得られない
他社に生産を委託するため、自社の生産技術が育たなくなるリスクもあります。自社で新商品を開発する場合や製造元との契約を解除する際、専門の知識を持った人材を新たに探さなければいけないこともあり得ます。
また自社生産であれば、長期的に見れば商品ひとつあたりの生産コストを抑えられることもありますが、OEMでは他社に生産を任せてしまうため、長期的に利用し続けると結果的に生産コストがかさみます。委託という形態のため、生産の工程やコストを自社の都合に合わせて調整するのは困難です。
③受託先が競合になるリスクがある
委託先が将来的に競合になる可能性があるのもデメリットの1つです。生産を任せる中で、受託者は開発や設計など、独自のノウハウを蓄えてゆき、かつてはOEMで受託を専門にしていた企業が数年後に独自ブランドを立ち上げ、同業の競合になってしまうケースも珍しくないのです。
その他
既存の商品そのものを改良する場合などは完成まで時間がかかります。
委託先にサンプルを作ってもらい、本当に自分が求めている質の商品なのかを自分の目で確かめる必要があり、そのやりとりの後に本発注をして…という形になるので、3か月くらいはかかると考えておいたほうがよいでしょう。
OEMの具体的な手順

ここからは実際にOEMを行う際の具体的な手順を紹介します。やり方は以下の通りです。
①商品の決定
↓
②製品デザインの決定
↓
③発注
中国OEMを行う際は代行業者を利用しましょう。中国語を話せなくても代行業者を利用することで、スムーズなやり取りが可能となります。
また、委託する業者選びも大事なポイントです。
・希望するロットに対応しているか
・希望に見合う技術、開発力があるか
・初心者へのサポートがあるか
・品質管理体制がしっかりしているか
などをチェックして信頼できる業者を選びましょう。
①商品の決定
消費者のニーズがあるかなどを考え、OEMしたい商品を決めます。商品が決まったらAmazonでライバルとなる類似商品をリサーチし、差別化をどうするかを考えます。
②製品デザインの決定
OEM製品の価格はどれくらいにするか、新規開拓商品にするのか、既製品に手を加えたオリジナルブランド商品にするのか、などを決めます。
③発注
OEMする製品が決まりデザインや価格などの設定も決まったら、代行業者を利用して発注します。
商品指示をしっかり行う必要があります。
OEMの注意点

OEMを行う際には、いくつかの注意点があります。大きく分けると以下のようになります。
①信頼できる中国輸入代行会社を利用する
中国輸入ビジネスの成功には中国輸入代行業者の協力が不可欠。代行業者を通さずに現地工場とやり取りしてOEM製品を作る場合、トラブルなどのリスクがあります。
・中国現地法人を有し、日本にも会社窓口があるか
・OEMに精通しているか
・日本語が堪能な現地スタッフと日本人が現地にいるか
・代行手数料など料金体系が明確か
・FBA輸送に対応しているか
・納期を守れるか、やりとりに問題がないか
このような点に注意して信頼できる代行業者に間に入ってもらい、指示書通りにOEM製品が作られているのかチェックしてもらえると安心です。
②OEM製品の選び方
既に価格競争が起きて値崩れが始まっているジャンルに新規参入した場合、価格競争に巻き込まれる可能性が非常に高くなり危険です。OEM製品を作るなら、値崩れしていないジャンルを見つけて参入しましょう。多くのOEM類似品が出回っているジャンルも避けるべきです。
また、OEM市場に参入するのであれば、時期限定の製品ではなく継続的に年間を通して販売できるものがよいでしょう。時期や季節、天候などに影響されない製品を開発することで、継続的な販売促進に繋がります。
③発注指示は具体的に行う
中国では、日本では考えられない予想外のトラブルが多く起きます。工場に製品のサイズ等の細かい指示を与えていたとしても、サイズ感や素材が違うなどのトラブルがよくおきます。このようなトラブルを最低限に抑えるため、どんなOEM製品を作りたいのかをわかりやすく、詳細に具体的に伝えることが大切です。
寸法の長短や太さはどれぐらいなのか、使う材質、どの部分にどの素材を使うのか、色の具合はどうなのかなど、現地工場や代行業者等に細かく作りたい商品の情報を伝えましょう。
OEMにかかる費用

最後に、OEMにかかる費用について解説します。費用は、大きく分けて8種類あります。
①製造費
商品製造にかかる費用がもっとも多くかかります。依頼する工場やロット数によって大きく変動し、最小ロット数が決まっている工場もあります。ロット数が少なければ数十万円、多ければ100万円以上の費用がかかる場合もありますので注意が必要です。
②ブランド名作成の費用
オリジナル商品を作る場合は、ブランド名を考える必要があります。自分で決めても問題ありませんが、ランサーズやクラウドワークスなどの外注サイトでブランド名を募集することもできます。その場合の費用は、およそ3,000円〜10,000円ほどです。
③ロゴ作成の費用
ブランド名のオリジナルロゴも外注サイトで依頼することができます。費用は3,000円〜10,000円以上になります。ロゴ作成の専用のサイトを使えば、自分で無料作成することもできます。
④JANコード取得の費用
JANコード(商品についているバーコード)は個人でも取得することができます。初めて取得する場合には、12,960円で1000商品分のJANコードを作ることができます。
⑤パッケージ作成の費用
パッケージ作成の相場としてかかるのは、80円前後(1箱)×ロット数の費用です。オリジナルのパッケージを作成すれば、ライバルとの差別化を図ることもできます。パッケージ作成の費用は箱の大きさや材質、ロット数によって大きく変動します。
⑥製品へのロゴ入れの費用
オリジナルのロゴを製品に入れる場合、商品1個に対して5〜30円ほどの費用がかかります。発注数が多ければ、1個あたりの費用を安くすることもできます。
⑦説明書の作成にかかる費用
説明書は自分でも作ることができるため、発生する費用は翻訳費とコピー代のみになります。翻訳費は外注サイトを使えば1文字4円前後で翻訳できます。そのため、費用の相場としては、1,000円〜2,000円ほどです。
⑧商標登録の費用
商標登録をすることにより、法的に自分の商品を守ることができます。弁理士に商標登録を依頼する場合は、さまざまな費用、手数料込みで平均67,000円ほどの費用が必要です。自分で行う場合には費用は30,000円ほどですが、作業がかなり面倒であるため、弁理士に依頼するほうがよいでしょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?
OEM商品はヒットすれば、ライバルを押し退けてさらに「独占」して利益を生むことができるチャンスを大いに含んでいます。
そのためにも、デメリットや注意点などを正しく理解してリスクを最小限にした上で取り組むことが大事です。


